理事長

田路 至弘

Yoshihiro Toji

岩田合同法律事務所 代表パートナー 弁護士

経 歴

東京大学法学部卒
司法研修所(43期)
univer of paris Ⅱ 修了
元東京大学客員教授

メッセージ

NPO法人クラージュは、少年院等の矯正施設を卒院した青少年の円滑な社会復帰を支援することを目的に活動しています。平成25年5月7日に東京都から認証を受け、14日に設立登記を完了。その後、多くの支援を受け、平成27年4月1日には法務省から自立準備ホームの認定を取得し、現在に至ります。

青少年が犯す過ちの多くは、過酷な環境が原因です。この環境を作ったのは大人であり、責任は社会全体にあります。しかし、我が国ではこの責任が十分に果たされていないのが現状です。卒院後、青少年が直面する最初の困難は住居の確保や就職です。

クラージュは、彼らに良好な住環境と衣食住を提供し、就職活動をサポートすることで、社会復帰と自立を支援します。心理学やスポーツ、コーチング、事業の専門家を理事や社員として迎え、全面的にバックアップします。

家庭を持たない青少年が職業に就き、自由な生活を送る喜びや日々の幸せを感じられるよう願っています。「クラージュ」という名前はフランス語で「勇気」を意味し、私たちの支援が彼らに困難を乗り越える勇気を与えることを期待しています。皆様の深いご理解とご支援をお願いします。

理 事

竹内 康二

Kouji Takeuchi

明星大学心理学部 心理学科 教授

経 歴

公認心理師、臨床心理士
略歴 2005年3月
筑波大学大学院心身障害学研究科を修了し
筑波大学と慶應義塾大学の研究員を経て、2007年明星大学に着任。

メッセージ

専門である応用行動分析学に基づいて、一般的な対応では改善が難しい行動に対する解決法を研究しています。「すべての行動には意味がある」という観点から、一般的に「なぜそんなことをするのか分からない」と言われる行動を分析することを目指しています。社会的マイノリティとされる人たちが生きやすい「多様性を認める社会」のあり方をクラージュの活動を通して探究していきたいです。

理 事

山口 和子

Kazuko Yamaguchi

経 歴

1958年 東京都生
東京都立戸山高校卒 明治大学法学部卒
法務教官として少年院、少年鑑別所勤務
2023年 多摩少年院を退職 同年 NPO法人クラージュ理事

メッセージ

法務教官として40余年、主に少年院で勤務してきました。少年院在勤中は、NPO法人クラージュに大変お世話になりました。 大人と違い子ども達は、少年院から出院するには、引受人 (保護者、雇い主等)と帰住地(居場所)が必要となります。引受人や居場所に恵まれない子ども達の引き受けや雇用主として、クラージュに支援してもらって来たのです。 こうした子ども達の支援は、できれば、在院中のなるべく早い時期から開始するのが理想的です。出院後、何処でどんな仕事をするのか、進学などの自分の希望、目標をどう実現していくのか、頼れる大人、相談できる人と話し合い、社会復帰してほしいと願ってきました。そして、保護観察を受け、自身の犯罪や非行によって惹起してしまった自他に与えた被害に向き合う覚悟を持ち、再非行しない決意を固めて社会生活をスタートしてほしい。このような社会復帰支援の一助となりたいと思い、クラージュの活動に参加させて頂いたしだいです。

理 事

川口 順一 

Jun Kawaguchi

経 歴

1972年 長崎県生
佐世保西高校卒 慶応義塾大学総合政策学部卒

住友金属鉱山勤務を経て1998年よりワイン業界従事
国内ワイナリーの営業、会員向け高級ワイン販売会社(在フランス)、
輸入卸会社勤務を経て2018年独立、現在に至る WINE GÉNÉRAL代表 

メッセージ

田路先生、室田さんとの出会いは2017年に遡ります。出院後に従事できる業種として飲食業を新しい選択肢にと、NPO法人クラージュが高円寺で飲食店(洋食)を始められたのを機に、出院後の店舗従事者たちへのワインのアドバイスや教育、メニュー作りなどをお手伝いいたしました。残念ながらその後に訪れるコロナ禍で閉店を余儀なくされましたが、その頃に関東の少年院でのワイン用ブドウの栽培が企画されていました。今ではそのブドウ樹も育ち、近隣のワイナリーへブドウが供給されるまでに至っています。

ワインはアルコールですが、単なる飲み物や消費財にとどまらず、その存在は洋の東西を問わず文化、芸術、歴史的な要素や価値も具備し、また社会性も帯びた飲料でもあります。2025年の現在では、各都道府県にすべてワイナリーが存在し、総数では500を超えていることは、わが国での新たな産業として市民権を得てきている証左です。その時代背景の中で、院内でのブドウ栽培を通して形になった成果物(=ボトルのワイン)を通して、院生たちと地域社会がより接続し、この新しい分野が出院後の選択肢にも入れるような環境作りのお手伝いができればと思う次第です。

専務理事

室田 斉

Hitoshi Murota

経 歴

1953年旧満洲国 斉斉哈爾(チチハル)生まれ
1957年両親と共に最後の引き揚げ船興安丸にて帰国
国立鳥羽商船高専卒、海上勤務を経て貿易、物流会社経営
2013年5月 NPO法人クラージュ 田路弁護士(理事長)と共に設立現在に至る。

メッセージ

田路先生からお誘いを受け、全く未経験の少年更生支援、会社しか頭に無かった私、名刺1枚(先生)を渡され、保護観察所、少年院を訪問、当初全く相手にされず、なんとか初めて多摩少年院から一人引き受け、アパートと仕事を斡旋しました。幼少期、両親が引き揚げ者の支援、窮状を散々見聞きし記憶が蘇り、皆様の支援を元に寮、雇用を創設、男女60数名を引き取り、現在に至ります、NPOの活動に正解はありません、その時期において様々な形の支援団体として、今後も続けて参ります。